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吉祥園寺(きっしょうえんじ)

吉祥園寺は白鳳時代の創建と伝えられ、鎌倉時代には寺勢が興隆(こうりゅう)します。藤原定家(ふじわらのていか)の「後鳥羽院熊野御幸記(ごとばいんくまのごこうき)」に吉祥音寺の名で登場することから、当初は“きっしょうおんじ”と呼ばれていたと思われます。現在は、真言宗御室派に属しています。

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3月には例大祭が開かれており、貝塚市のゆるキャラである「つげさん」も参加し賑わいを見せている。

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十六羅漢は釈迦の伝法を守り伝える使命をもち、玄奨訳「法住記」(げんじょうやく「ほうじゅうき」)を典拠(てんきょ)としています。我が国の十六羅漢画像には漢画系と大和絵系があります。大和絵系は柔和な表情と温雅な画風を特徴とし、東京国立博物館本(11世紀)の系統と兵庫県斑鳩寺本(12世紀)の系統があります。吉祥園寺の作品は斑鳩寺本の系統で、浄瑠璃寺(じょうるりじ)三重塔初重(しょじゅう)壁画(12世紀)に次ぐ古例です。

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保存状態は良好とは言えませんが、16幅一揃いが残っており、類品の少ない十六羅漢画像の優品として、仏教美術史上貴重なものです。

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興隆:勢いが盛んになり栄えること
後鳥羽院熊野御幸記:平安時代の歌人である藤原定家が執筆した建仁元年(1201年)の後鳥羽上皇による熊野参詣の様子を記した日記。貝塚市域にあった「浅宇河(麻生河)王子」・「鞍持王子」・「胡沐(近木)新王子」を参詣し、「コ木二王(近木仁王)堂」・「吉祥音(園)寺」で昼食をとったことが記される
玄奨訳「法住記」:三蔵法師として知られる中国唐時代の僧侶玄奘(600年~664年)が訳した経典の一つ
典拠:出典
浄瑠璃寺:京都府木津川市加茂町西生(にしお)にある真言律宗の寺院
初重:多層塔の第一層部分


貝塚市HPより

施設名吉祥園寺
住所〒597-0051
大阪府貝塚市王子703
連絡先072-423-1654
ホームページ公式HP
詳細地図
大阪府貝塚市王子703

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